身長約45cm。ウイッグは貼り付いています。これほど間違って伝えられているメーカーはないので、わかる範囲で説明させていただきます。1885年、エルンスト・カマーがデザインと製作、フランツ・ラインハートが経営を担って設立。カマーは1901年死亡。彼はドール産業にとって多くの重要な発明をしました。カール・クラウザーが後継となり、カマーの作風を再現しながら素晴らしいキャラクタードールを次々に発表。　1901年のカマーの死とほぼ同時期に、ハインリッヒ・ハンドワークが死亡、ラインハートはハンドワーク社を買収、敗戦の1918年までハンドワークの名前と人形と千数百人？の職人を守って会社を維持。続くここで話は変わりますが、刻印のシモン＆ハルビッヒについて。こちらでシモンアンドハルビックとして出品されているドールに多くのKRが含まれています。数の多いビッグメーカーです。KRは陶器を焼く窯を持っていないメーカーなので、シモン＆ハルビッヒに外注に出していました。シモン＆ハルビッヒは自社ドール用とは別に他社用の窯を持っていて、その窯で焼いたヘッドにSIMON&HALBIGの刻印を入れていました。つまり、KRがデザインし製作した原型を元に、SHが複製し焼成したものをKRに納入。まるで共同製作のような"ダブルネーム"がメルカリ内ではやっていますが、メーカーはKR、この顔を生み出したのは早逝したカマーです。洋書にダブルネームなどとはなっていません。(日本に専門書はないも同然)他社においても、SHやAM(同じく窯持ち)じゃない方の名前がそのドールのメーカーとなります。次に、額にWの刻印のドールはローレライと呼ばれている説についてです。多くのKRの額に刻まれているのに、ドール の毎年の価格一覧のブルーブックには、Wについては載ってません。　Wのある無しで価格に影響しないから。wimperはまつ毛(つけまつげ)。分業で作ってますから、おでこにあれば効率的に確認が取れたでしょう。もちろん、ローレライとKRを結び付ける記述は他の洋書でもみつけられません。ちなみに、別出品のウィッグのモデルのKRはまつ毛がないのでWはありません。あるものと顔に違いはないように思います。スタンドはつきません。