#しっぽのお人形気品のある美しいお顔の男の子です。上手の作で、耳の形も美しく、手の指にも表情があります。こちらのサイトでも「上手」という表現を時々見かけることがありますが、皆様が職人芸としてご注目なさるポイントはどのあたりでしょうか？私個人は頬から顎にかけての、また、鼻下（人中）から顎にかけての起伏が、筋肉の構造と合った自然な丸みを帯びているところなんです。明治の「生き人形」の技法を継承すると感じるからです。この子は造形から考えて大正時代の作『少なくとも、生地はその頃に作られたもの）だと考えております。時代を経ていますが、オリジナルのままの状態で、塗り直しなど後世の手は入っておりません。右腕が取れかけていましたので、そこだけ薄い白縮緬（古布）で繋ぎ直しておきました。お座りもできます。着物は「廣本乾随」(初代東光の師)の着ていたもので、お揃いの羽織を重ねています。傷みがかなりありますが上等の作りで、羽裏は金茶の紋綸子が用いられています。貴重なお品だと思います。袂は羽織も数えますと四枚重ねになります。帯が劣化していましたので、大正期の祝着(手描き友禅 正絹）に黒の縮緬(正絹 古布)を合わせ縫いして結びました。帽子は、以前こちらで大正の市松さんをお迎えしました時に被っていたものです。表裏縮緬で、出品者様が丁寧に縫われた物です。まことにあいすみませんが、着物と色が合いましたので、絹紐(京都 昇苑の組み紐)を縫い止めて、旅立ちのお支度に加えさせて頂きました。お作りくださった方に心より感謝致します。帽子にまち針で止めてあるブローチ(写真１)も、ご希望でしたら縫い付けてからお送り致します。大きさは約42cmです。お人形に大きな瑕疵はありませんが、時代ものなので「やや傷や汚れあり」のカテゴリーで出品します。#市松人形アンティークドールビスクドールサクラビスク人形